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「オラァ!!とっとと吐きやがれ!!!」
喜「っ…!!だ、れが…!」
薄汚れた服を身に纏い、俺を蹴りつける男を睨みながらそう言った
小太郎達と遊んでいたら、突然掴まれ…数人に囲まれて袋叩き状態で。此奴らは葵を探しているらしい
…確か……この前葵が倒した奴らだ
喜「グッ…!!」
「なあ、とっとと吐けよ。俺らは忙しいんだ」
「あのもやし野郎はどこだっつってんだ。教えてくれりゃあ、これ以上なんもしねぇぜ?」
喜「ア…グッ…!!」
そんなことを言いながら、俺が口を開かないように顔を踏みつけてくる男。こいつら結局、好き勝手暴れたいだけじゃんか…!
突然のことではあったが、何とか小太郎達は逃げ切れたらしく…そこだけ安心感を覚える
現状としては、何も安心できないけど
「ま、吐く気がねぇならそれでいいさ。てめえを餌に引っ張り出すだけだしなぁ」
喜「…がは…っが…!!!」
「おいおい、そいつ死ぬぜ?」
「別にいいだろ、体だけありゃ充分だ」
喜「っ…!!」
踏みつけていた足を退けたかと思えば、頭を掴まれ体が宙に浮く
息がしづらい、そう思いながらも相手の男に目を向ければ…その手には光を放つ刀が握られていて
「…ああ、でも首はねぇとだめか」
喜「~~~っ!」
首に突きつけられたいた刀を見て、声にならない恐怖が体を蝕む感覚
俺の体に刀をあてがい、何処にそれを入れようか迷うそぶりを見て…体の震えが止まらなくなる
怖い、こわい……コワイ…、
「っはは!このガキ震えてやがんぜ!」
「可哀想になぁ、俺らに歯向かわなきゃこんな風にならなかったのによ」
目の前の男達が何を話しているのか、それすら理解できないほどに全身を蝕むソレは……以前、感じたことのあるもの
怖い、死にたくない、体が痛い、もう痛いのは嫌だ、殺される、息が……
「…んじゃあ、終いだ」
そう、気味の悪い笑みを浮かべながら言った男は刀を振り下ろしてくる
…息が
「っ…ああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」
息が、止まるような…そんな感覚を覚えた
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