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どうにかこうにか落ち着きを取り戻した私です。
いや、本当恥ずかしい
龍「はっはっ!葵もまだまだ子供だなぁ」
葵「忘れてください」
龍「いつも冷静な葵のあんなところを見て忘れられるわけがないだろう」
だろうな、私も忘れられないわ
いつもの優しい龍之介さんに戻り、私もいつも通りの冷静さを取り戻したわけで…
やっぱり、大人には敵わないですね
葵「…色々ありがとうございました。先ほどのお話はまた考えます、が……稽古をつけるのは、やはり難しいです」
龍「なんだ、冷静に考えても結局結果は変わらないか?」
葵「申し訳ありませんが」
そう、冷静に考えたからこその結果です
確かに基礎は出来ていて、教えられるだけの知識もあるっちゃある。けど…私はそれほど出来た人間じゃない
言ってしまえば、私はまだまだ教えられる側の人間だと理解したんだよね
葵「もっと沢山努力を積み、その器にあった人間になれた時は是非お願いします。なので…今はあの子達と、遊んだりして共に筋力をつけていこうかなと」
龍「…なるほどな!それなら構わねえさ。あいつらも喜ぶだろう」
葵「なら、よかったです」
教えるのならば、以前龍之介さんがやっていたわけだしそれで大丈夫
だから私は彼らと遊んで、基礎体力を養う
そのくらいなら出来ますからね!!
龍「んじゃ、俺はそろそろ行くから…ついでにあいつらに声かけておくな?この時間だ、昼前には来るだろう」
葵「何たるスピーディーな展開」
龍「すぴーでぃ?」
葵「なんでもないです」
そんないきなり始まるんかい
現代語伝わらないの切ない
兎にも角にも、一歩前に前進した葵は…帰っていく龍之介を見送り、再度竹刀を振るのであった
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