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「……すか？ ……ですか？」
誰か、オレに何か言ってるみたいだけど、ちゃんと聞こえない。
一体、何言ってるんだろう？
「……ぶですか？ ……を、……て……さい……」
さっきよりは聞き取れたけど……でも、まだはっきり聞こえない。
……何か、気になるな……。
そんな事を思っていると、急に痛みを感じて、目を覚ます。
「大丈夫ですか？ 返事を、して下さい！」
すると、目の前に心配そうな顔をして頬を叩く奴の姿がハッキリ映ると同時に、言われてる事がハッキリ聞き取れた。
どうやらオレを心配して、声をかけてくれているみたいだ。
「っ……大丈夫です」
とりあえず、これ以上頬を叩かれたくなくて、相手にそういうと同時にオレは上半身を起こした。
相手は軽くしていたつもりなんだろうけど、何度も同じ所を叩かれると痛くって、まだ痛む頬にそっと手を当てた。
「あっ、起きましたか？ 良かったです。少し、心配しました。僕は保健医の榎本先生に用事があってここに訪れたのですけど、肝心の先生が居なくて……」
「はぁ……」
いきなり説明をされたけど、まだ頭がぼんやりとするオレは、気のない返事しか出来なかった。
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