若葉の温度

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   淕さんを、泣かせてしまった……。 誰よりも笑っていて欲しい人なのに……。 「あ、いえ……そういうわけでは……」 淕さん……僕は、本当に馬鹿ですね。 「淕さん……泣かせてしまって……すみません」 「あや、まるなら……続けてよ」 「え……?」 思わず『何を?』と問いかけようとした僕は、淕さんの顔を見て悟った。 泣いた所為で潤んだ目をして、顔を赤く染めた淕さんが、僕に訴えかけていたからだ。 そんな可愛らしい要望に答えないわけにもいかず……笑って答えた僕は、内心では僕を必要としてくれてる淕さんの姿を見れて、喜んでいた。 「淕さん……触れても、いいんですか?」 返事は分かってはいるものの、一応断りを入れる。 それに対し、淕さんは首を縦に振った。 「淕さん……」 再び淕さんの肌に触れながら、耳元で名前を囁いて耳たぶを甘噛みした。 「んっ……香坂っ……」 淕さんは僕が少し触れただけでもビクッと反応し、身体を捩らせてもじもじしていた。 その姿が、僕の欲望を煽るのに繋がるというのは、淕さんには秘密です。 淕さんの許可ももらったので、僕はエプロンと上着を一緒に脱がせた。
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