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お昼を回り、
漸く客足も落ち着いて来た。
「店長。今日はどうしちゃったんですか?」
「どう……とは?」
客を見送り、散らかした道具を片付けていると、
横から久保が声を掛けてきた。
「いやぁ……何となくですけど、いつも以上にクールだったというか。悪く言えばピリピリしていたっていうか」
「…そうだったか?」
「そうですよ!お客さんも話し掛け辛そうな感じでしたし。…何かあったんですか?」
いつも通り仕事に集中していたつもりだったが、
気持ちのどこかでアイツの事が気になっていて…。
(それがまさか、周りの人間に気付かれるほど動揺していたなんてな)
考えたい事があり過ぎて、
それを無理に押し込んでいたせいか
気持ちが窒息しそうになっていたことに漸く気付いた。
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