第3話

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「それは僕の勝手でしょー。嫌なら選ばなきゃいいのに…。ほら、こっちなんてどう?ヘルシーだよ」  そう言って差し出してきた海老フライに肩を落とす。 「揚げ物ばかりじゃねーか」 「えー。でもエビだよ?その唐揚げよりいっちゃんにぴったりだと思うけど」 「……意味が分からん」 「細くて美しいって意味!分かろうよー」 「分かるか!」  他愛の無い……本当に他愛の無い会話に時間を費やし、 気付けば1時間経過していた。  お腹も満たされ、漸く一息ついた頃、 ソファーに背中を預けていた恭一郎がふと姿勢を正した。 「いっちゃんは、僕の事どう思ってるの?」 「――!?………どう、って…」  不意を突かれ、夕飯の片付けのためテーブルを行き来する手が止まる。
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