第3話

5/40
前へ
/40ページ
次へ
「……お前は何様だ?」 「……」 「けどまぁ…、ありがとう。少し知人と揉めているだけだから、本当にお前が気にすることじゃない」 「知人?あの女の人って維月ちゃんの知り合いだったんですか…!?」 「えっ、…いや……まぁ…」 (女の皮を被った男だけどな)  どうでもいい訂正を心中で返しつつ、 タオルを久保の手元に返却した。 「…つか、その呼び方はヤメロ」 「えー…」 (あと、俺が言ってるのは駄犬の方……まあいいか)  その辺は勘違いしてくれていた方が都合がいいだろう。 *****  入口の扉に掛けられた札を、 CLOSEへと返す。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

84人が本棚に入れています
本棚に追加