第3話

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「――と、まあそういうわけだ」 「それで昼間騒いでたわけか。大柄な女と」  これは訂正してやるべきか…。  俺は一瞬模索し、 後でゴタゴタするのも面倒かと結論を出すと 流すように訂正することにした。 「……アレは男だ。まぁもう会う事はないだろうが」  あまり触れないで貰いたかったが、 そうはいかなようだ。 「あ?…男?お前の交友関係はどうなってるんだ」 「俺の友人じゃねーよ」  冗談じゃない。  思わずロッカーを閉める手に力が入り、 バンッ!と大きな音が休憩室に響いた。  そんな俺の行動に邦久は少し驚いたようだったが、 咎めてはこなかった。 「お前が感情的になるなんて珍しいな」
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