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王さまの振りをした身代わりは、新しいお妃さまを迎え、幼い三つ子のお姫さまの世話をさせました。
その後、お姫さま三人はそれぞれ成長していきました。
一番上のお姫さまはとても美しい姿でしたが、生まれてすぐに病気を患い、目が見えません。それでも明るく誰にでも態度を変えることがなく、歌声はとてもカナリアのように美しく。民は一番上のお姫さまが大好きでした。
二番目のお姫さまは、足が不自由でした。容姿も親族の誰にも似ていません。歩くことは苦手でしたが手先が器用でしたので、美しい刺繍などをして、民だけでなく、城の者も喜ばせていました。
三番目のお姫さまは、容姿が美しく、どこも不自由なところはありませんでした。自分自身が大好きで、身代わりの言うことを素直に聞き、他の姫さまたちを馬鹿にしていました。身代わりと新しいお妃さまは、三番目の姫さまだけを可愛がっていました。
三人のお姫さまたちが大きくなり、結婚をする年頃になりました。
それぞれの将来について、身代わりは聞くことにしました。
「どのような若者と結婚したいのだ?言ってみなさい」
一番目の姫さまが、恭しく頭を下げます。
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