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円卓の中央に座る王様。
威厳備わる凛々しい顔立ちだけど、家臣達は誰一人として王様を見ようとしない。
家臣達が見るのは、その横にちょこんと座る少女。
見目麗しい少女を、人は『正直姫』と呼ぶ。
それは、少女は嘘が嫌いで、決して嘘をつかないから。
そのうえ、勉学優秀な少女は、十五にして国の政に携わっている。
いや、扱っているというべきで。
なぜなら、顔立ちこそ厳ついものの、実は臆病な性格の王様は、どんなときも優柔不断で、いつしか家臣達からも見限られていたから。
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