序章 尊き師の遺言

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黒曜石でできた玉座の間。そこには一直線に敷かれた赤い最高級の絨毯が黒の間で道を示す。 左右のステンドグラスから光が射し込み、その道を照らし、強調している。 玉座は細かい装飾が施され、金銀財宝がそれをよりいっそう引き立てる。優雅で上品でありながら豪華さも両立させた絶妙な職人芸の光る特別極まりない椅子。 そこに腰を下ろして彼は戯れにサイドテーブルに置かれたチェス盤に手を伸ばす。 詰め将棋ならぬ詰めチェスだった。 頭の中で七手先を予測し、詰める。それだけの遊び。
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