序章 尊き師の遺言

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その女性は玉座の前で行儀よく跪くと頭を垂れた。 「ご報告に上がりました、陛下。」 凛としただがどこか冷たすぎる声が響いた。 「ご苦労。待っていたよ。して、首尾は?」 威厳ある低い声が部下を労う。 「家は完全に廃屋と化した後、土地は既に別の手の者に売り払われておりました。 今は事情を調査中です。」 「家の状態はどうだ。修繕できそうか?」 「いえ、既に跡形もなく取り壊されて、今の土地の所有者が別の家を建てています。」
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