176人が本棚に入れています
本棚に追加
「分かったろ?おまえさえ外に出さなきゃトラブルは起こらない」
勘が鈍ったの?
間延びした王様は
あくび交じりに
ゆっくりと手元の新聞から顔を上げる。
「認めますよ。僕さえ大人しくしてりゃ我が家はこんなにも平和」
でもまさか
誰も思うまい。
「満足か?」
「ええ。そりゃもう」
「ふうん」
僕が毎日
こそこそと侵入者を屋敷に招き入れ――。
彼の歪んだ欲望を満たしてやる代償に
イケない薬を手に入れてるだなんて。
最初のコメントを投稿しよう!