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竜は又ゲーセンに向かった。いつも夜にはゲーセンに行く。仲間も夜には必ず来ていた。 「よぉ!勇次。さっきは寝ちまって悪かったな!」 「あぁ…。」 勇次が目を合わさずに答える。他の仲間の様子もおかしかったが、竜は気にしなかった。竜がゲームをしていると、 「和泉 竜って奴はどこじゃー??」 と、怒鳴り声が聞こえて来た。竜はゲームをする手を止めてその声の方を見た。そこには、鉄パイプやら何やらを持った奴らが30人くらいいた。竜は立ち上がると、 「俺はここにおるけど、何か用か?」 竜は喧嘩になったら関西弁が出る。小学生の時のあの事件の少し後から中学を卒業するまで関西の学校に行かされていたからだ。 「ほ~。お前か?最近態度がでかいみたいだな。弥生にも手を出してるみたいだしな。」 「何ぬかしとんねん。俺は弥生に付きまとわれて困っとんねん。」 周りを見ると相手は30人程…こっちは10人程…。 相手は顔を真っ赤にして、 「このやろぉ!!」 木刀を振り上げる。竜はその木刀を取り上げて相手を殴りつける。そうこうしている内に、竜はかなりの人数から殴られているのに気づいた。竜は仲間の方を見た。皆んなニヤニヤと笑っていた。勇次さえも助けに入らずにうつむいている…。 その瞬間、竜は仲間達に裏切られたのに気づいた…。仲間は竜が怖かったから言う事を聞いてつるんでいただけで内心は竜が煙たかったんだ。 「ちきしょう??」 …だんだん意識が遠のいていく中で俺は最後に、おっさんの声を聞いたようなきがした…。
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