ごみ

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「どうかしたのか?」 最後のホームルームが終わった教室。 戸締まりに行くと女生徒がひとり、 泣いていた。 「……目にごみ、入っちゃって」 「大丈夫か?」 「……はい」 「そうか。 名残惜しいだろうけど、 もう教室閉めるから早く帰れよ」 「……先生は鈍いです」 「は?」 「ごみが入ったなんて嘘です。 もう、先生に会えないんだと思うと淋しくて」 「え?どういう……」 「……内緒、です。 先生やっぱり、鈍いから」 その言葉に俺は……。
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