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気付いたら王城のようなところにいた。
変わらないな、ここも。次は何年後の世界に来たんだろうな。
「うっ、ここは...」
「私たち確か公園にいたはず...」
勇者2人が起きたようだ。勇者2人の他に王様や姫様もいる。兵士はここにはいないようだ。
「やりました!お父様!」
姫様がはしゃいでいる。
? あいつと似てるな ?
俺は前にこの世界に来たときを思い出し、そう思った。
「ねえ、君。ここはどこなんだい?」
勇者の一人が言った。ええっとイケメンリア充野郎って言うんだっけ。ああいうやつの事は。
「はうっ...かっこいい///......はっ、ええっとですね、ここはプリシア王国です!あなたたちは勇者に選ばれました!...どうか、この国を、世界を救ってください!」
前のセリフをごまかすように言った。
「任せてください!必ずあなたのお役に立ちます!」
内容も相手の素性もわからないのによくそんな事言えるな。
「あ、ありがとうございます!」
2人で意気投合しちゃった。まあいいけど...
「ちょっと!私たちあなたたちのことや、戦う相手が誰なのかまだ何も知らないんだけど?あと逆巻くん?内容を知らずに決めたらいつかだまされるわよ」
一人常識人がいた。よかった、誰もいないんじゃないかとヒヤヒヤしたよ。
「じゃあまず自己紹介しようではないか」
後ろに立っていた王様がここで初めて口を開いた。
「私はこの国の王であるファルデゴーラである。以後よろしく頼む」
王様だけはあって魔力と威厳が結構あるね。
「私はこの国の第二王女のマノンです。よろしくお願いします!」
第一王女は不在らしいね。それか病気かな。
「俺は逆巻(さかまき)蓮(れん)です!あっレン・サカマキって言った方がいいかな?」
「私は楠木(くすのき)麗奈(れいな)よ。レイナでいいわ」
最後は俺か。
「俺はサ、神崎(かんざき)終夜(しゅうや)だ。ちなみに俺は巻き込まれただけで勇者じゃないから。よろしく」
一瞬前のとき名乗ってた名前を出しそうになったけどギリギリで気付いて方向修正した。まあ他に勇者二人がいるなら封印を解かんでもいいだろ。俺自身もうあんなのにはこりごりだし。
俺は、この世界で大好きだった人を失ってしまったのだから。
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