鴛鴦夫婦

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「……十八時四五分。ご臨終だとさ」 左腕のブルガリの腕時計を確認すると、時刻は十八時五五分を過ぎている。 息子の顔をよく見ると、目が赤く充血しており、空白の十分を何に費やしていたのかが、容易に想像できた。 「煙草と缶珈琲……辞めたんじゃないのかよ」 「……今日からこの鴛鴦夫婦達にお世話になろうと思ってな」 寒空を見上げると、星屑は零れ落ちていて、病院の街から見下ろす街並は、光の海に沈んでいた。
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