第1章

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「私…実は今日……の…」 卒業式が終わりクラスメイト達がそれぞれ帰っていった後の夕暮れの教室で彼女は小さな声で言葉をもらした 「あ、えっとごめん、聞き取れなかった」 しかし涙で掠れ、夕暮れを見て感傷に浸っていた僕は聞き逃してしまった 彼女が僕に伝えたかった事、卒業という別れの日に言わなければならなかったその言葉を僕は、聞き逃してしまった 「ううん、なんでもない。付き合って2年経ったね。君の彼女でいれてとても楽しかったよ。卒業おめでとう」 「急にどうしたんだよ、別れの言葉みたいにさ」 「今日は卒業式だよ!一つの区切りだからさ!」 「変なヤツだな、卒業おめでとう。 これからもよろしくな!」 「うん。」 そう言って頷いた彼女の顔は夕日に照らされ、とても愛おしく感じた そして彼女は僕に何も言わずに僕の前から消えてしまった… fin…
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