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「母さん、紹介するよ。彼女が俺の婚約者の、蘭まひろさん。同じ会社に勤めているんだ。な、まひろ」
「はい。佐伯主任には会社でもお世話になっています」
お母さんとはまだ会ったばかりだけど、ずっと暗い表情のままだ。
主任はずっと以前から、S・Factoryを継ぐつもりはないって言っているようだし、私が主任の婚約者だっていうことも認めてもらえていないような気がする。
「翔真がシャイニングを辞めるつもりはないっていうのは、蘭さんのせいなの?」
「違う。シャイニングに入社して、営業から広報そして今の部署である教事1課に異動を繰り返してきたけど、やっと仕事の面白さが分かってきたところなんだ。上司にも恵まれているし。欲を言えば有能なパートナーが欲しいトコだけど、今は不在だから…いつか取り戻してみせる」
え、あ、はい?
なんかちょいちょい気になるワードが出てきたような…。
「そっか、兄さんが羨ましいな。俺も頼れる上司が欲しいよ…兄さんみたいなさ」
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