The truth

16/40
38人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
祥平さんも本当は心の何処かで自分がS・Factoryを継ぐことになるってことを、覚悟していたのかもしれない。 ただ、本気度が足りなかっただけ……そうだよね? 「ああ勿論。俺に出来る事があれば何でも言ってくれ」 「俺も翔真も、お前の兄貴なんだからな。いつでも力になる」 男同士、男兄弟って………いいな。 「ちょっと!!私を無視して何を勝手に決めてるのよ。私は認めてなんかいないわよ?私だけじゃない、佐伯も…亡くなった佐伯だってそうよ。あの人はずっと翔真のことを気にかけていたんだから。佐伯家の長男は翔真だって………」 お母さんがヒステリックに喚いて、また重苦しい空気になった。 「文子さん、今日はその事についても話さなければと思ってここに来ました。俺は母さんと龍崎家の人間になったけど、佐伯の父とは血の繋がりもあるしずっと男同士の付き合いをしていた。龍崎の父もそれを勧めてくれてたし。俺には父親が2人もいるって頼もしく思ってたよ。翔真にもそう思って欲しいんだ」
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!