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無事に卒業式を終えて、最後にまたこの教室に集まった。
みんなが席につくと、どこからともなく楽しそうな笑い声や、すすり泣く声が聞こえる。
……みんなが黒板に絵を描いた。
それは、メッセージだったり、照れ隠しだったり、本音だったり。
みんなの気持ちは様々だけど、今日この日をもってこの学校を巣立ち、明るい未来へ旅立っていく事はけして、悲しい事じゃない。
「じゃあ、最後に一人ずつ何か一言っ」
担任の先生の目が赤い。
一番に指名された私は、溢れそうになる感情を必死で押さえ込みながら教壇に立った。
みんなの顔を見渡すのは少しだけ気が引けて、うつむいてしまう。もうこれで最後なんだと思うと……涙が出てくるよ。
でも、やっぱり笑顔がいいかな。笑顔は悪いものを寄せ付けないから。
「皆さんの背後霊、怖すぎます」
この黒板、ホントはまだ"3-1 祝☆卒業"ってしか書いてないのに。
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