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夕日が地平線の向こう側に沈みかけ、橙色の光が差し込む教室に、君はひょっこりとやってきた。
肩を上下させ、息を咳切らせて君は口を開く。
「せ、センパイッ……! あの、この前の、」
自らを落ち着かせようと大きく深呼吸し、再び言葉を紡ぐ。
「オ、オレ……センパイの、こと……ッ──」
しかし、彼の言葉を遮るように──否、遮るために私は微笑み、
「もう……遅いよ、ばか」
懐に忍ばせていた工具用カッターに手を伸ばした。
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