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テスト終えてドリンクを片手に休憩所に。
「…ふう…。」
「…どうだった?テスト?」
「…紫燕…。まあ…いつも通りかな?」
「まったく、しけた顔すなよ。その長い前髪切ったら?」
「うるさいな!お前みたいに爽やかなやつはそういう短い髪が似合うんだよ!」
俺はそう言って紫煙の頬をついた。
「…それより俺達は今年は色々あるからな。ほら…隣のクラスの“赤羽(アカバ)”と“桃瀬(モモセ)”。」
「ああ…あの俺様イケメン君と化粧美人。」
「その言い方やめろって!本当に殺されるぞ。…でもその二人、正式に交際してるぞ。」
「…赤羽が…去勢したのか。」
去勢はしないと交際や結婚は認められていない。ただこれに関しては、昔の道路の信号みたいなもんで。ルールって皆分かっているし破ったら大変な目に遭う可能性があるが、それでも破る人も黙認する人も多いルールだ。
だから…俺も居るんだろうが。
「…俺も…いよいよかな?」
「…紫燕は…藍(アイ)を狙ってるんだろ?」
「…なんだよ!お前だって前言っていただろ?“翠(ミドリ)”を狙っているって。」
「…別に…良いだろうが?」
「…しかし…みどりだなんて酷い名前付けたよな。親も。」
「…そんなことどうでもいいだろう?それより…俺は…“外出許可”の方が気になってんだよ。」
俺は紫燕に言った。
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