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どうやら男の子は無事なようだ。
「痛っ!」
立ち上がろうとして、咲也は自分の体の異変に気付いた。
腕からダラダラと血が流れて、地面に血溜まりができている。
「た、大変!
凄い怪我を・・・!
この子のために、すみません!
直ぐに救急車を呼びます!」
(マズいな。
早く行かないと・・・)
「あの・・・
お子さんは大丈夫そうですね。
すみません、僕、凄く急いでるんです。
どうか気になさらないで下さい」
「え?
でも・・・
あ、せめてお名前だけでも!」
呼び止める母親に一礼だけして、足早にその場を立ち去った。
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