トラブル2

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どうやら男の子は無事なようだ。 「痛っ!」 立ち上がろうとして、咲也は自分の体の異変に気付いた。 腕からダラダラと血が流れて、地面に血溜まりができている。 「た、大変! 凄い怪我を・・・! この子のために、すみません! 直ぐに救急車を呼びます!」 (マズいな。 早く行かないと・・・) 「あの・・・ お子さんは大丈夫そうですね。 すみません、僕、凄く急いでるんです。 どうか気になさらないで下さい」 「え? でも・・・ あ、せめてお名前だけでも!」 呼び止める母親に一礼だけして、足早にその場を立ち去った。
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