美しい神様2

12/63

4人が本棚に入れています
本棚に追加
/63ページ
『待てよ、兄貴』 『……』 背後から呼ばれ足を止めた雷光は振り返り雪也を見た。 『やはり侵入者はお前だったか』 『蓮さんはどこにいる』 『彼なら私の部屋にいる』 『兄貴、なぜ、シーズン様や俺達を苦しめるんだ』 『なぜ?決まってるだろ、シーズンや桜、そして雪也、お前らがムカつくんだよ…だからお前らの愛する者を奪い苦しめる』 『兄貴…』 雪也は手に力を込め剣を出現させると剣を掴んだ。 雷光も手に力を込め剣を出現させると剣を掴んだ。 『雷光様』 『お前達はもう1人の侵入者を探せ』 2人の神達に言うと雷光は剣を握りしめた。 『わかりました』 2人の神達は雷光から離れていった。 『1つ聞いていいか』 雪也が言った。 『何だ』 雷光が答えると雪也は陽希のことを口にした。 『本当に雷太が陽希を殺したのか』 『俺だ…俺が陽希を殺した…』 『なぜ、陽希を殺した』 『俺のことを最低な男だと言ったからだ』 『そんなことで陽希を殺したのか』 怒りが込み上げてきた雪也は雷光に剣で向かっていった。 『どうして陽希を』 雪也の剣と雷光の剣が激しくぶつかり合った。 その頃、アヤメは神達に見つかり戦っていた。 『大勢の神達を1人で相手するなんて無理よ』アヤメが苦戦していたその時、シーズンが現れ神達を倒した。 『シーズン様…』 『あなた達が心配でね、来てよかった』 『助かりました』 『蓮さんは見つかったのか』 『いえ…』 『私も一緒に探そう』 『ありがとうございます』 アヤメはシーズンと共に廊下を歩き蓮がいる部屋を探し始めた。 ー雷光の部屋ー もがきベットから落ちた蓮は必死でドアに近づき両足でドアを蹴り始めた。 それから暫くして蓮がいる部屋に近づいたアヤメは蹴る音に築き『何か聞こえませんか』とシーズンを呼び止めた。 『ドアを蹴る音…あの部屋だ』 シーズンとアヤメは蓮がいる部屋に行きドアを開くと蓮を見つけた。 『蓮さん!』 シーズンとアヤメは蓮の両足と両手首に縛られた紐を外し口を塞いでいるテープも外した。 『シーズンさん…桜が死んじゃった…』 蓮はシーズンに抱きつき泣いた。 『桜が…死んだ…』 『安心してください、桜さんは死んでいませんよ』 アヤメは蓮の肩に触れた。 蓮はアヤメに目を向け『桜が死んでないって本当ですか?』と問いかけた。
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加