美しい神様2

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桜は身体を起こし『俺は死なない、だからもう泣くな』と言って蓮の涙を手で拭った。 『もう泣かない』 『蓮』 桜は蓮の唇に唇を重ねた。 『アヤメ、シーズン様の元に行くぞ』 『言わなくていいんですか?』 『せっかくよくなったんだ』 『そうですね』 アヤメと雪也はその場から姿を消しシーズンの元に行った。 そして雪也とアヤメは血まみれで倒れているシーズンの姿を目撃した。 『シーズン様!』 雪也とアヤメはシーズンに近づきうつ伏せの身体を仰向けにした。 『シーズン様、しっかりしてください』 『…雪也…』 シーズンは弱りながらも目を開け雪也を見た。 『今、傷を治しますから』 両手を傷に向けたその時、シーズンが雪也の手を掴んだ。 『俺は…もう助からない…雪也、これからはお前が長となり皆をまとめてくれ…いいな』 『シーズン様…』 雪也は涙を流しながら消えいくシーズンの姿を見送った。 『俺に勝とうとするから命を落とすことになるんだ』 雷光は笑みを浮かべながら言った。 怒りが込み上げた雪也はシーズンが残した剣を掴み雷光に向かっていった。 『よくもシーズン様を』 『お前のその顔、そそるな』 雪也の攻撃の剣を雷光は剣で防ぎ続けた。 『黙れ…』 『お前もシーズンの元に…何!』 雪也の攻撃を防ぎ続けた雷光は腕に痛みを感じ剣で雪也を傷つけ離れた。 雷光は腕に目を向け血が流れていることにムカつき雪也を睨んだ。 『…はぁ…はぁ…』 雪也は剣を床に突き刺し膝をついた。 『雪也さん!』 アヤメは雪也に近づき傷ついた身体を治し始めた。 雷光は剣に力を込めながら『よくも俺の身体に傷をつけたな』と言いながら雪也を睨んだ。 危険を察知した雪也は立ち上がり床から剣を抜くとアヤメに『お前は逃げろ』と言った。 『俺も戦います』 『いいからお前は…』 雪也が言いかけたその時、雷光が剣から光線を放った。 『危ない!』 手から剣を離しアヤメの前に立った雪也は光線を受けそのまま倒れた。 『雪也さん!』 アヤメが叫んだその時、光がアヤメと雪也を包みその場から消えた。 『逃げたか』 雷光は剣をしまい振り返った。 『兄貴!』 雷太と彩佳が駆け寄ってきた。 『見張れと言ったのに、今までどこに行ってたんだ…』 雷太に怒鳴ったその時、雷光は気を失い倒れた。 『兄貴!』 雷太と彩佳は雷光の身体を支えながら部屋に運んだ。 そして雷太と彩佳は雷光をベットに寝かせ彩佳は傷の治療を始めた。
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