美しい神様2

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ーシーズンの部屋ー 『桜、訳を話してくれないか』 蓮が問いかけると桜が口を開いた。 『雪也が実の兄の雷光を殺そうとしてるんだ、俺は雪也の過ちを止めたい』 『雷光って…』 『蓮、雪也の過ちを止めてくれ』 『どうして雪也さんが…』 『雷光はシーズン様を殺したんだ』 『…シーズンさんが死んだ…』 蓮は驚いた。 『蓮、雪也の過ちを止められるのはお前だけだ』 『何の力もない俺が雪也さんの過ちを止められるなら…』 『ありがとう』 桜は蓮を抱き締めた。 その時、死んだはずのシーズンが現れた。 桜と蓮は驚きながらシーズンを見た。 『シーズン様…』 『蓮さん』 シーズンは蓮に目を向け近づいた。 『シーズンさんが死んだのは…俺のせいですよね…』 蓮は悲しげな顔でうつ向いた。 シーズンは蓮の顎を掴み顔をあげさせると優しく微笑み口を開いた。 『蓮さん、神の国の主になってください』 『力のない俺が主だなんて…』 『あなたなら俺のあとをつげます』 『……』 困った蓮は桜に目を向けた。 『俺も蓮なら主になれると思う』 『桜まで…』 『俺の力をすべて蓮さんにあげます』 『力を貰っても困ります…』 言いかけたその時、蓮はシーズンに抱き締められた。 暫くして蓮は身体中に力を感じ始めた。 『感じます、シーズンさんの力が俺の中に』 『蓮さん…新人の神達と雪也達のこと頼みます』 『…はい…』 蓮は消えていくシーズンを見送った。 『蓮、シーズン様の力を貰ったということは…』 『わかってる…神様になったんでしょ』 『蓮…』 『力を合わせて雪也さんを止めような』 『あぁ』 『今、雪也さん達は神の会場にいるんでしょ』 『あぁ』 桜は蓮と共に部屋を出て神の会場に向かった。 ー神の会場ー 向日葵と紅葉が心配そうな顔で見つめるなか雪也は戦う作戦を新人の神達に話していた。 『皆、シーズン様のかたきをうつぞ』 『おぉ…』 雪也の掛け声に新人の神達を手をあげ答えた。 その時、会場のドアが開き桜が叫んだ。 『戦いなんて止めるんだ』 『……』 新人の神達は静になりドアの方に目を向けた。 『桜、何しに来たんだ』 雪也は近づいてくる桜を見つめながら問いかけた。 蓮は向日葵と紅葉に近づき『久しぶりです』と挨拶をした。
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