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『どうして蓮さんが…』
言いかけた向日葵は蓮から感じる気に驚いた。
『築きましたか』
『何でシーズン様の気が』
『シーズンさんは俺に皆の主になってくれと言ってすべての力を俺にくれました』
『シーズン様が』
向日葵と紅葉は驚いた。
『向日葵さん、紅葉さん、俺と桜に力を貸してください』
『俺達で役に立てるなら喜んで力になります』
『ありがとうございます』
蓮は嬉しい気持ちになった。
『ふざけるな』
『……』
突然の雪也の声に蓮と向日葵と紅葉は目を向けた。
『桜…』
蓮は桜と雪也に駆け寄った。
『雪也さん、戦いは止めください』
蓮は雪也の腕を掴んだ。
『あなたには関係ないでしょ』
雪也は蓮を突き飛ばした。
桜は蓮の身体を支えながら『関係なくない、蓮の身体にはシーズン様の力が宿ってる』と言いながら蓮を立たせた。
『どうして力のない蓮さんにシーズン様の力が宿るんだ』
『シーズンさんは俺に言いました、雪也さんがやろうとしている過ちを止めてくれと、だから俺はシーズンさんの力を受けとり主になろうと決意しました』
『認めない…』
蓮と桜の側から離れると雪也は会場から出て行った。
『雪也さん』
『蓮』
桜は悲しげな顔でドアの方を見つめる蓮の肩に優しく触れた。
『桜…俺、皆をまとめる神になれるか自信ない』
『蓮…』
『桜、蓮さんをお前の部屋で休ませてやれ』
『あとは俺達に任せろ』
『悪いな』
桜は蓮を連れて会場を出ると桜の部屋に向かった。
向日葵と紅葉は新人の神達に向かって口を開いた。
『蓮さんの力になりたい者がいるなら力になってほしい…』
『雪也の力になりたい者がいるなら、傷ついても俺達は助けない』
『決めるのはお前達だ』
『蓮さんの力になりたい者は桜の部屋を訪ねろ、雪也の力になりたい者は雪也の元に行け』
向日葵と紅葉は新人の神達だけにして会場を出て行った。
新人の神達はそれぞれ話し合いを始めた。
その後、新人の神達は会場を出て雪也の元に行くも蓮の元に行くもの別れた。
ー桜の部屋ー
『蓮、暫く休んだらどうだ』
桜は蓮をベットの上に座らせた。
『悪いけど、1人にしてくれないか』
『廊下にいるから何かあったら言ってくれ』
『わかった』
『雪也が言ったこと気にするなよ』
蓮のおでこにチュッとキスをすると桜は部屋を出て行った。
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