美しい神様2

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『桜』 向日葵と紅葉は廊下で立っている桜に近づいた。 『蓮さんは?』 『1人にしてくれって言ったから』 『そうか』 『シーズン様はなぜ、蓮さんを主に選んだんだろうな』 『蓮さんなら雪也達、兄弟の心を癒してくれる…そう思ったからシーズン様は蓮さんを選んだ』 紅葉が口を開いた。 その時、50名の新人の神達が並んで現れた。 『桜先輩、俺達は蓮さんについていきます』 『ありがとう、落ち着いたら蓮から話があるから会場にまた集まってくれ』 『はい』 50名の新人の神達はそれぞれの部屋に戻っていった。 『桜、50人の新人が蓮さんについてきてくれてよかったな』 『そうだな』 『俺を忘れないでください、51人です』 アヤメが現れた。 『そうだな、ゴメン』 桜がアヤメに謝ったその時、部屋のドアが開き蓮が現れた。 桜と向日葵と紅葉とアヤメは蓮に目を向けた。 『どうしたんだ』 『桜、雪也さんをここに呼んでくれないかな』 『いいけど、今か?』 『うん』 『わかった、雪也を連れてくる』 桜はその場から離れていった。 その頃、雪也は庭のベンチで青い空を眺めていた。 『シーズン様、俺に言ったことは嘘だったんですか…』 『復讐を考えているお前に任せられないと思ったから蓮さんに力を託したんだろ』 『……』 雪也は近づいてくる桜に目を向けた。 『何かようか』 『蓮が呼んでる、俺の部屋に行ってくれ』 『行かない』 『……』 桜は雪也の手首を掴み立たせると部屋に連れていった。 『おい!手を離せ、桜…』 『……』 『俺は会いたくないんだ…桜…』 桜に連れてこられた雪也は部屋の前で立っている蓮に築き顔をそらした。 『蓮、連れてきたぞ』 桜は雪也から手を離した。 『桜、雪也さんと2人きりで話がしたいんだ』 『何かあったらすぐに言えよ』 『ありがとう』 桜は向日葵と紅葉とアヤメを連れてその場から離れていった。 『どうぞ』 蓮は部屋のドアを開けたまま中に入った。 『……』 雪也は部屋の中に入りドアを閉めると蓮に近づいた。 『雪也さん、復讐はやめてください…兄弟で戦うなんて悲しすぎます』 『復讐をするのはシーズン様のことだけじゃない、陽希も入ってるんだ』 『……』 蓮は雪也に近づき雪也の両手に触れ始めた。
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