美しい神様2

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『何かあったのか』 『新人すべての神からのお願いがあります』 『新人すべて?』 『俺達が蓮さんについていくように説得しました』 『そうか、蓮が喜ぶよ…それでお願いって何だ』 『蓮さんの力になれるように、俺達を特訓してほしいんです、桜さんと向日葵さんと紅葉さんに…お願いします』 新人の神は桜に頭を下げた。 『わかった、俺から向日葵と紅葉に言っておくから、神の森に行っておきなさい』 『はい』 新人の神は桜から離れていった。 『新人の神、すべてが蓮のことを認めてくれた…蓮が聞いたら喜ぶだろうな』 桜は向日葵と紅葉を探しに部屋を離れていった。 同じ頃、蓮はドアにもたれながら嬉し涙を流していた。 ー雷光の部屋ー 雷光は雷太と彩佳を部屋に呼んだ。 『蓮をものにしたら戦いを始める、雷太と彩佳は戦いの準備をしろ』 『本気で戦うのか』 『雷太、急にどうしたんだ』 『いや…』 雷太はうつ向いた。 『雷太』 雷光は雷太の顎を掴み自分の方に向かせた。 『兄貴…』 『好きな奴でも出来たか』 『……』 『当ててやろうか』 『別に好きな奴なんか…』 『アヤメだろ』 『何を言ってんだ、違うよ』 雷太は頬を赤らめながら雷光の手を払い除けた。 『雷太だけじゃないわよ、私も戦いは嫌かも』 黙っていた彩佳が口を開いた。 『お前も好きな奴でも出来たのか』 『好きな人いるわよ』 彩佳は雷光に近づいた。 『……』 『雷太、雷光に話があるから、2人きりにしてくれる』 『わかった』 雷太は部屋を出て行った。 『雷太がいたらまずい話なのか』 『雷太は知ってるから聞いててもいいけど、私が恥ずかしいから』 『そうか…それで話って何だ』 『雷光のことが好きなの』 『好きって…それは…』 『もちろん、こういうことよ』 彩佳は雷光の唇に唇を重ねた。 その後、彩佳は唇を離し雷光を見つめた。 『……』 『驚いたよ…彩佳…』 雷光は動揺し始めた。 『やっと気持ちを伝えられた、雷光』 『彩佳、暫く1人にしてくれないか』 『わかった』 彩佳は部屋を出て行った。 1人になった雷光はドキドキ高鳴る心臓を必死に落ち着かせた。 『妹として接してきた彩佳が俺を好きだなんて…』 唇に触れると雷光は再びドキドキと高鳴った。
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