美しい神様2

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それから暫くして雷太と彩佳が部屋に入ってきた。 『兄貴、その服どうしたんだ』 『蓮さんからのプレゼントだ』 『もしかして泣いてたの?』 彩佳は雷光に近づいた。 『泣いてなんか…』 『恥ずかしがることないでしょ』 彩佳は雷光を抱き締めた。 『……』 『嬉しくて泣いてたんでしょ、隠さなくていいのに』 『男が情けなくないかな』 『何で情けないのよ』 『……』 雷光は彩佳の腕の中で泣いた。 その頃、桜達はパーティの準備をしていた。 『皆、良いパーティにしようね』 『そうだな』 桜達はワイワイしながらパーティの準備をした。 ーパーティ当日ー 雷光が雷太と彩佳と新人の神達を連れてやってきた。 『蓮さん』 『よく似合ってますよ』 『そうですか』 『門の前で話してないで、蓮…』 桜は蓮に近づき耳元に囁いた。 『準備は出来たって』 『雷光さん、皆さん、どうぞ』 蓮と桜は雷光と雷太と彩佳と新人の神達をパーティ会場に案内した。 ーパーティ会場ー 『凄いなぁ』 『アヤメさん』 アヤメの姿を見つけると雷太はアヤメに駆け寄った。 『パーティを始めるから集まって』 手招きをしながら向日葵が言った。 雷光達は中に入った。 『桜、蓮さん、雷光、彩佳、こちらに』 『……』 向日葵に呼ばれた桜と蓮と雷光と彩佳は向日葵に近づいた。 『これから共に暮らすんだ、握手して』 『暮らすってどういうことだ』 『雷光、昔みたいにここで暮らさないか』 『それはできない、俺は俺の家がある…嬉しいがここで暮らすことはできない』 『新人の神を立派な神に育てましょうね』 蓮は手を差し出した。 『あぁ』 雷光は蓮の手を握り握手をした。 すべての新人の神達と桜と向日葵と紅葉と彩佳と雷太とアヤメと雪也は手を叩いた。 『皆、今日は酒を飲んでパーティを楽しめ』 向日葵の一言で新人の神達は酒を飲み騒ぎ始めた。 『蓮さん、行きましょ』 彩佳は蓮の腕を掴みテーブルに行った。 『お前ら結婚しないのか』 『桜は?』 『俺と蓮は』 左の薬指を雷光に見せた。 『夫婦か…』 雷光は蓮と楽しく酒を飲んでいる彩佳を見つめた。 『今からお前と彩佳の結婚式をあげよう』 『え!』 驚いた雷光は桜を見つめた。 そして桜は皆に『今から雷光と彩佳の結婚式をあげる』と叫んだ。
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