美しい神様2

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『向日葵、毒だと思うんだが』 『……』 向日葵はベットに近づき雷光の手首に触れながら肩の傷に目を向けた。 『肩の傷を治せば毒も消えるだろ』 向日葵は肩の傷に手をあて治療を始めた。 『桜、蓮さん、用事を思い出したから雷光のこと頼みます』 彩佳は剣を持ったまま部屋を出て未熟の神が住む国に向かった。 ー未熟の神の国、義巳の家ー 『彩佳のやつここに帰ってくるかな』 『剣を見れば俺だと築くだろう』 『そうだな』 『……』 義巳は小窓から行き交う神達を見つめた。 『陸、お客様が来たようだ、部屋に連れてきてくれないか』 『あぁ』 陸は義巳の部屋を出て行き門に向かった。 門の前に立ったまま彩佳は義巳に築き笑顔で手をふる義巳を睨み付けた。 そこへ陸が現れた。 『久しぶりだな、彩佳』 『陸…』 『どうぞ』 陸は彩佳を義巳がいる部屋に連れていった。 ー義巳の部屋ー 『何で私が来たかわかるよね』 彩佳は剣を机の上に置いた。 『雷光は死んだか』 『死ぬわけないでしょ』 『彩佳、俺達のところに戻ってこい』 『なぜ、新人の神達をアヤメを殺したの』 彩佳は涙を流した。 『お前を取り返すためだ』 『許せない』 彩佳は剣で義巳に近づき横腹をさした。 『……』 義巳は彩佳を突き飛ばし剣を抜き床に落とした。 『義巳!』 『俺は大丈夫だ、陸、彩佳を小屋に閉じ込めておけ』 『わかった』 陸は倒れている彩佳の身体を支えながら小屋に運んだ。 義巳は傷ついた横腹に手をあて痛みを我慢しながら治療を始めた。 ー小屋ー 陸は彩佳を畳の上に仰向けで寝かせ乱れた巫女服をなおした。 『うう…ん…』 目を覚ました彩佳は目の前の陸に驚き身体を起こすと少し離れた。 『……』 『心配しなくても何もしてないから』 『本当でしょうね』 『あぁ』 陸は立ち上がりドアに近づいた。 『彩佳』 『何よ』 『雷光に告白したのか?』 『私と雷光、夫婦なの…だからやり直さないかとか言わないでね』 『そうか…』 陸は背を向けたまま小屋から出ていき鍵をかけた。 そして陸は義巳の部屋に行った。 『義巳…大丈夫か…』 陸は義巳に駆け寄った。 『大丈夫だ、治療をしたから』 義巳は陸に倒れ目を閉じた。 『義巳!』 陸は義巳をベットに運び仰向けで寝かせた。
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