美しい神様2

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『帰してよかったのか』 『仕方ないだろ、蓮さんの頼みだ』 雷光と雪也は森の中を歩き始めた。 ー桜公園ー 蓮と義巳は桜公園に姿を現した。 『帰ってこれたんだ』 『義巳さん、ゆっくり休んでください』 蓮は手を離し歩き始めた。 『待ってください』 義巳は蓮の手を掴み足を止める振り向かせた。 『どうしたんですか?』 『…何でもありません…』 義巳は手を離し歩いていく蓮を見送った。 その時、衣服姿の神の義巳が現れた。 『蓮に惚れてるのか』 『あんたは!』 義巳は神の義巳に驚いた。 『答えろ、惚れてるのか』 『お前の言うとおり俺は蓮さんに惚れてるよ』 『そうか…お前の身体を借りるぞ』 『何を言って…』 義巳は神の義巳に身体を乗っ取られた。 『……』 『義巳…』 『陸、本体は安全な場所に隠しておけ』 『わかった』 『それとこの男の家を探しておけ』 『はいはい』 陸は本体の義巳をおんぶしその場から消えていった。 『変な気分だな…』 笑みを浮かべ振り返った義巳は歩き始めた。 『義巳!』 『……』 義巳は足を止め駆け寄ってくる蓮実を見つめた。 『何度も連絡したのに何で出ないんだよ』 『……』 『聞いてる?…義巳』 『何だ』 『何だじゃないよ』 『もしかして蓮の知り合いか』 『教えただろ、俺の兄貴だって』 『そうか…』 『……』 蓮実は義巳の腕を掴み家に向かった。 ー蓮と桜の家ー 蓮は浴室に行きすべての服を脱ぎ全裸になると全身を洗いシャワーを浴びた。 その後、蓮は濡れた全身をバスタオルで拭きバスローブを着た。 そして蓮は浴室を出てダイニングに行った。 『……』 蓮はソファーに座りうつ向いた。 それから暫くしてインターホンが鳴った。 蓮は顔をあげソファーから立ち上がると玄関に行った。 そして蓮は鍵を開けドアを開いた。 『義巳さん!どうしてここに』 『蓮実から聞いたんだ』 『何かようですか?』 『そそられる姿だ』 義巳は家の中に入りドアを閉めた。 『……』 『また会えて嬉しいよ』 『え?』 『蓮』 義巳は蓮に近づき抱き寄せると顔を見つめた。 『義巳さん離してください』 『嫌だ』 義巳は蓮の唇を奪った。
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