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迅浪「ぐ、ぐぁぁ・・・」
ラウア「うふふ・・・」
ラウアが、完全に右手を引き抜いた。
迅浪「・・・」
迅浪はその場に倒れる。
そして、引き抜いたラウアの右手には、炎の玉が握られていた。
ZERO「じ、迅浪・・・」
ラウア「強い力・・・。うふ、これは私のもの・・・。うふふ・・・」
その言葉を残し、ラウアは再び歪みの中に消えていった。
迅浪「・・・ぐっ」
鈴「はっ、迅浪!!」
ラウアが消えたのを確認すると、ZEROと鈴が迅浪のもとに駆け寄った。
ZERO「おい、迅浪っ!」
鈴「迅浪、ねぇ迅浪!」
迅浪「・・・お、お前ら」
ZERO「大丈夫なのか?」
迅浪「アイツは・・・?」
鈴「あのラウアって子のこと?」
迅浪「何処に行った?」
ZERO「また歪みの中に消えていったようだ」
迅浪「ち、ちくしょう・・・」
ZERO「どうした?」
迅浪「体に力が入らねぇんだ。動けねぇ・・・」
鈴「どうして?これ、ゲームなんだよ?」
迅浪「分からない。俺にも分からねぇんだ・・・」
ZERO「迅浪もこんな状態だ。どうやってこのエリアから出ればいいんだ?」
鈴「どう、しよう?」
ジジジッ・・・
ZERO「またノイズ!?」
鈴「嘘ッ!!」
二人はとっさに構える。
???「その中に入って・・・」
エリアに響きわたる謎の声。
鈴「だ、誰?」
???「その歪みの中へ。ここから出ることができます」
ZERO「ど、どうする?」
迅浪「は、入ろう・・・」
鈴「え?」
迅浪「ここでじっとしてても、何の意味もねぇしな。(それに、あの声は・・・)」
ZERO「そうだな、入ろう」
鈴「僕、恐いなぁ・・・」
迅浪「大丈夫だって。じゃあ、ここに残るか?」
鈴「ぶぅ~」
迅浪「冗談だよ。さ、行くぜ」
ZERO「あぁ」
鈴「う、うん」
ZEROと鈴が迅浪を支え、三人は歪みの中へ入って行った。
△悠久の古都 マク・アヌ
迅浪「ここは・・・?」
鈴「マク・アヌ、だよね?」
ZERO「どうやら、帰って来ることができたようだな」
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