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「ずっと君のことが好きだったんだ」
「嬉しい……!」
最後のホームルームが終わり、
僕たち以外誰もいなくなった教室。
勇気を振り絞って告白した僕の前には、
綺麗な涙をこぼす彼女。
「カーット!!」
「お疲れ様っしたー」
「うぇーっ。
演技とはいえ、
あんたに告白されるだけでも
吐き気がするのに、
なに?嬉しくて泣くとか。
この脚本書いた奴、絞め殺したい」
「やりたきゃやればいいけど。
でも、書いたのあの先輩だぞ?」
「えっ。先輩?先輩なら許すー。
代わりにあんたを絞め殺す!」
「やめてくれ!!」
……さっきのセリフ。
演技じゃなくて本気だったことは、
彼女にはまだずっと秘密にしとこう。
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