0人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
私たち夫婦が初めてあの子と会った時、あの子は本当に小さかった。
とても警戒心が強く、私たちが近づくとすぐに首をすくめ自分の部屋へ隠れた。
それでも私たちが用意する食事は何でもよく食べた。
そのおかげかスクスクとよく育った。
私たちはその姿を見ているだけでとても幸せな気持ちになった。
あっという間に大きくなり、いつからか私たちを見ても逃げなくなり、
散歩に行く私の後をついて歩くようになった。
体の大きなあの子が歩くと自然と人が集まった。
特に子どもたちには大人気だった。
子どもに恵まれなかった私たちにとって、もう我が子同然だった。
最初のコメントを投稿しよう!