絵美

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  ラララ~ララ~♪ 軽快なリズムと共に私を呼ぶ携帯 〈着信:友梨〉 友梨(ゆり)は友達の友達。 たまに友達を通して遊ぶぐらいで特別、仲が良いって訳でもない。 「はいはい?」 「久しぶり!元気してた?」 「元気だよ」 正直な所、私は友梨が苦手だ。 友梨は私とは少し人種の違う人間だから… 「あのさぁ~… 絵美ちゃんって今彼氏いる?」 「いや…いないけど?」 どうせ【紹介したいやつがいる】とか言うんでしょ? 「本当に!?なんかさぁ~この間とったプリクラあるじゃん?それ見て絵美ちゃんに一目惚れしたやつがいてさぁ~!紹介しろってウルサいんだ~!」 ほらね、友梨はそう言う時しか連絡してこない。 「ん~どんな人?」 せっかくだし話に食いついてみた プリクラを見て一目惚れ? あんなのプリクラマジックじゃん 光の加減とかで不細工も可愛く見えちゃったり… デブでも細く見えたり… そんなんで一目惚れしたなんて馬鹿じゃないの? 「私の元彼の友達なんだけどさぁ~!一回しか見たことないけど、なかなかのイケメン君だよ!」 ふ~ん。 イケメンなら見てみたいものだ。 「分かった。番号教えていいよ」 「わかったぁ~!じゃっ!またねぇ~」 要件はそれだけ? せめて【また遊ぼうよ】ぐらい、お世辞でも言えないの? 友梨とはやっぱり仲良くなれそうにないな… 電話を切り時計を見ると PM10:00 そろそろ出掛けるか… 私は携帯をカバンに投げ入れると家を後にした。
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