絵美

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そんな生活をしてからアッと言う間に1ヶ月が過ぎていた。 季節は夏。 毎朝、眩しいくらいの朝日が私の睡眠を邪魔する。 相変わらず働きもせずに遊ぶ私にも少しずつ変化が現れた。 最近…飽きてきたのだ。 毎日、カラオケしたりボーリングしたり… いつもお金を貸してくれる母親も最近は【いいかげんにしなさい】なんて怒ってくる。 そろそろ働こうかな? なんて思いだしてはいるが、どうもあと一歩が踏み出せない。 仕事をすれば確かにお金はある。 だが今の私には働く勇気がない。 実家に帰ってきてから荷物の整理すらしていないのだ。 自分の部屋で寝る事もなくリビングにある真っ黒なソファーが私の寝床と化していた。
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