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車を走らせてから数分後―…
私は待ち合わせ場所…ジャスコへと辿り着いていた。
ここは地元のジャスコ。
よく来るこの場所ですら何故か今日は新鮮に感じる。
少し早く着いちゃったかな…
私は車内にかかる音楽のボリュームを下げると鞄から携帯を取り出した。
プルルル…プルルル…プルルル…
規則的に流れる機械音。
その音が聞こえるたびに私の心臓は高鳴った。
「はい」
聞き慣れた凌の声。
「着いたけど…」
凌の声を聞いて更に私の心臓は暴れ出す。
「えっ?どこ?俺らも、もう着いてるよ!」
【俺ら】って事は…
やだ…やっぱり誰かと一緒なんだ。
少し戸惑いながらも私は辺りをキョロキョロと見渡した。
「どこ?」
不安げに聞いてみる。
「えっと…てか何の車に乗ってる?」
凌からの質問に更に戸惑う私…
え~と…この車、何て名前だっけ…
「ん~と…白の車でね―…」
車の説明をし、またキョロキョロと凌を探した。
すると目の前に一台の車が現れた。
真っ白のセダン。
全ての窓にスモークが貼られ中の様子は分からない。
あれかな?
「いたいた!」
そう言うと凌は電話を切った。
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