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迷いの婚約 #2
準備が整うと私達は沢山の場所へ向かった。
幼い頃に良く遊んだ公園や暴走族時代に行ったゲームセンターなど凌は懐かしむ様に私に教えてくれた。
凌は本当に楽しそうに思い出話をしながら車を走らせる。
そんな凌を見ていると私まで嬉しくなった。
【やっぱり地元が一番なのだな】
と私は微笑む。
無邪気にハシャグ凌。
【この人といつまでも一緒にいたい】
そう思いながら運転する凌を見つめていた。
アッと言う間に日は沈み、月が顔を出す。
「あっ!ちょっと買いたい物があるんだ!」
「なに?」
「お母さんに会うんだから手土産ぐらい買わなきゃね」
「そんな物いらないって!」
そう言う訳にはいかない。
近くのジャスコへ行き私は小さなお菓子の詰め合わせを買った。
よし…これでOK
母に会うまで後3日。
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