迷いの婚約 #2

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  1月1日 年が明けたからと言っても、いつもと変わらぬ朝を迎えた。 ただ違うのは明日、凌のお母さんに会いに行くと言うことだけだ。 「凌~!いつまで寝てるの?」 「正月ぐらいゆっくり寝させてくれよ…」 「だ~め!荷物片付けないと!」 明日、大阪へ行ったらそのままアパートへと帰る予定。 また当分の間、この家を留守にする。 だから、入念に片付けをするのだ でなければ次に来た時、ゴキブリやらなんやらで大変な事になる。 「早く起きてよ!布団も干すから!どいて!」 文句ばかり言う凌から無理やり布団を奪いとった。 凌は嫌々起き上がり 「ばーか…」 とふてくされながらリビングへと消えていった。 「馬鹿はあんたでしょ!」 そうリビングへ向かって叫び私はフッと微笑んだ。 今年もこんな風に過ごしていくんだな。 言い合いが出来る事は幸せなのだ 言い合いが出来る程、心を開ける人が傍にいる。 これ以上の幸せなんてない。 明日、お母さんに会う。 この幸せを続けるには、いつかは乗り越えなければいけない事だろう。 緊張するなぁ… 母に会うまで後1日。
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