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店内はキャバクラにしては広く、赤と黒を基調とした空間が広がっていた。
壁には変な飾り物がくっついている。
「おはようございま~す」
真理がそう声をかければ中から店長らしき男が現れた。
「お~!真理かぁ?おはようさん!」
髪をオールバックにした男。
「この人が店長のマサさんだよ」
そう私に真理は紹介してくれた。
「よ…宜しくお願いします」
ペコッっと私は頭を下げる。
「お~!今日から働く子だね?宜しくな!で?夜の経験は?」
「は…初めてです…」
「そうか~!仕事内容はすぐ覚えれるから大丈夫だろう!じゃ~まずは名前だな!源氏名は何にしようか?亜由美?ん~麗奈?何でも良いけど…何かあるか?」
「ん~…そうですね…何でも良いですけど…あっ!【りん】が良いです!」
「りん…よしっ!決まり!君は今日から、りんちゃんね!改めて宜しく!」
こうして私の名前は【りん】になった。
愛犬りんくから取った名前。
後日、出来上がった名刺には
【美波 りん】
と名字が後付けされていた。
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