直幸

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宴が始まりすぐに   「まさかお前が教師になるなんて思わなかったなぁ!」 と中村先生が言う。 するとほとんどの先生が 【うんうん】と頷いた。 「俺だって教師になるなんて思ってもみなかったですよ!笑」 その一言から直幸の高校時代の話が始まった。 今は同じ職場の仲間だが昔は教師と生徒だった仲。 お互い気を使う事なんてない。 「ナオはサッカー選手になると思って期待してたのになぁ!怪我しちまうなんて馬鹿だ」 「お前がサッカー選手になったら自慢出来るって思ってたのに!まぁ~隠れてタバコ吸うやつだったけどな!停学にならなかっただけ感謝しろよ!」 と口々に直幸の悪事をバラしながらも周りは盛り上がっていた。 そんな中、中村先生が突然―… 「直っ!お前、彼女とかいないのか?」 とすでに6杯目のビールに口を付けながら言う。 「いるわけないじゃないですかぁ!忙しいし!出会いなんてないですからね!」 別に彼女なんていらない。 女は疲れるだけ。 「もったいねぇ~な!この間1年の生徒がナオの番号を教えろって俺に聞いてきたんだぜ!俺にきくなっつーの!あっでも生徒にだけは手を出すなよ!」 「心配しなくても生徒には手を出したりしませんから!」    俺、女嫌いだし… 「まっ!お前サッカー馬鹿だしな!」 「馬鹿って言わないでくださいよ!」 なんて直幸も笑った。
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