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「お疲れ様で~す」
「お疲れ様!また来週も宜しくねぇ~」
時刻はAM1:00
直幸が帰った後―…
数人の客が来店。
11時半に帰れるはずだった私は、こんな時間まで働くハメになってしまった。
明日も仕事だし…
帰ったらすぐ寝よう…
そう考えながらも私は店を後にした。
夜の街は静まる事を知らない。
夜中だって言うのにスーツを着たサラリーマンやホスト。
着物を着たママやドレスを着たキャバ嬢。
今日は金曜日。
いつもより賑わうこの街を私は少し駆け足で通り過ぎた。
この街には色々な人間がいる。
ホストやキャバ嬢だけでなく…
酔って喧嘩をする若者。
フラフラと寝床を探すホームレス。
それに危ない薬を売り付けてくる外人がそこら中にいるのだ。
こんな街を1人で平然と歩くなんて私には出来ない。
コツコツコツ―…
ヒールの甲高い音ですら簡単に掻き消してしまうぐらい賑わっているこの街から逃げる様に私は車へと乗り込んだ。
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