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桜色の思い出
触れるか触れないか
そんな曖昧な距離で過ぎていった日々
話しかけるだけで
こっそり君の横顔を盗み見るだけで
それだけで精一杯で
『今なら想いを伝えて 抱き締めて
2度と君を離さないのに』
笑顔で語りあえば
その笑顔に縫い止められて過ぎた日々
名前を呼ぶだけで
心がきゅう……と音をたてた
もう 会うことがない君を
今もふと 思う時がある
あの頃を思う度
桜が瞼の裏に舞う
桜が舞う春も
君の笑顔が浮かんでくる
桜並木を歩くとき
清らかな
君への想いが舞う
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