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「ばーか、そんなわけないじゃん」
少し先まで駆けだす茉莉
こちらを振り向いた瞬間、轟音が鳴り響き、光があたりを照らす
「裕之!だ………き……よ!」
茉莉が何かを叫んだ瞬間に花火が打ちあがった
花火に消されて茉莉の声が聞き取れなかった
まったくアニメやドラマじゃないんだから…
タイミング良過ぎだろ
「花火上がったね」
「上がったな」
ここで告白するっていうのは
早すぎるだろうか
「綺麗だね」
「綺麗だな」
こんなときどっかの主人公は
君の方が綺麗だ
とかなんとかイケメンなセリフを言うんだろうなぁ
「茉莉…」
「なに?裕y…んっ」
俺は茉莉にキスをした
どっかの主人公よりも恥ずかしいことを俺はしたのかもしれない
だけど、衝動が抑えきれなかった…
茉莉を愛しいと思うこの気持ちを抑えることが出来なかった…
「ん…」
唇を離し、俺は心からの言葉をだした
「茉莉、好きだ
俺と付き合ってください」
「はい…」
茉莉は笑顔で頷く
もう一度俺たちは唇を合わせる
今度はお互いの手を背中に回しながら…
この時がいつまでも続くことを願いながら
綺麗に打ちあがる花火が俺と茉莉を照らす
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