夏祭り…

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それから俺たちは付き合うことになった 俺が気持ちに気付いてから早すぎると思う人もいるかも知れないが 俺の友人に言わせれば「我慢できなかった」ということだ 茉莉を俺のものにしたいという衝動が抑えきれなかったのだ あの笑顔を独り占めしたいと思ってしまったのだ だから俺はあの夏祭りで思いを告げた… 「なぁ、あの時なんて言ったんだ?」 あの時花火の音で消されて聞こえなかった言葉を今聞いた 「あの時って?」 「あの夏祭りで言った言葉だよ」 「んー、内緒!」 「なんだよそれ」 結局あの時の言葉を茉莉から聞くことはできなかった 「それよりさ!次はどこに行こうか!」 「この間に夏祭りにいったばかりなのにもうか…」 「せっかく付き合ってるんだからこの夏を楽しまないと!」 まったくこいつの体力は無尽蔵なのか 「じゃあ次はどこに行きたいんだ?」 「えっとねぇ、水族館でしょ?遊園地でしょ?動物園でしょ?それから…」 「よしよしよし、わかったからそれくらいで考えるのをやめとけ」 「えーなんでさー」 このまま放っておくと永遠に行きたいところを言ってきそうだ…
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