2人が本棚に入れています
本棚に追加
そうして、一週間はすぐに過ぎていった…
「裕之ぃ!夏祭りに行こっ!」
部屋で1人、携帯小説をみていると茉莉がそんなことを言って部屋に侵入してきた
「また唐突だなお前は」
俺は頭を掻きながらそう言う
「今日は夏祭りだよ
これは行くしかないでしょ」
「別に行かないといけなくはないだろ
行かないやつだっているんだから」
「私が裕之と行きたいのっ」
こうなったら茉莉は止まらない…
「はぁ…」
俺はため息をついてうなづく
茉莉は笑顔をこちらに向けて喜んでいる
こいつの笑顔には勝てないな…
この町では年に数回、いや季節によって祭りがある
その祭りの1つである夏祭りが今日と明日、おこなわれるのだ
祭りといっても神社の周りに出店が数店並んでいる程度の小さい規模のもので
そこまで大きくもない
ただ、祭りの終わりごろに打ち上げられる花火がとても綺麗なため、カップルや家族で来る人たちが多い
そんなところに茉莉と2人、つまり男女で行くと
「なんか私たちカップルみたいだね」
茉莉がこんなことを言い出すわけだ…
まぁ俺も嫌なわけではない
むしろ逆だ
最初のコメントを投稿しよう!