入学

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長谷川先輩の話を聞いていると、江傍先輩が呆れた様な表情でこちらへ歩いて来た 「滉介先輩、一年生弄るのやめてくださいよ。折角来てくれたのに帰っちゃったらどうするんですか。」 冗談半分という感じで長谷川先輩を非難する江傍先輩 冗談だと分かっているのか長谷川先輩は拗ねたふりをしている その様子を他の部員が笑って見ている 先輩方は皆笑っているため、この光景が日常茶飯事だということが容易に想像できた 「ほら、先輩拗ねてないで部活始めますよ。集合!」 江傍先輩が大きな声で集合を掛けると、今まで遠巻きに笑っていた先輩方が返事をしながら集まって来た 全員集まったことを確認した江傍先輩は今日の練習内容を大まかに説明していく 「今日もいつも通りのメニューな。それと、仮入部に来てくれた新一年生の小倉龍玄君だ。初心者ではないらしいから俺達と同じメニューこなしてもらう。小倉、出身中学とその時の番号位でいいから自己紹介宜しく。」 集まる視線に笑顔で返す 俺は表情を崩さずに口を開いた 「はじめまして、小倉龍玄です。出身中学は坂ノ下中で番号は四番を貰っていました。宜しくお願いします。」 俺の自己紹介に周りが騒然とした .
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