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坂ノ下中学校は男子バスケットボール部が強いことで有名だった
毎年県大会ベスト４は当たり前で、全国大会にも行ったことのある強豪校だ
そこの４番を貰っていたということはレギュラーメンバーの一人だったということだ
坂ノ下中学校のバスケ部では番号が若い程、実力が高く上手い選手になっている
そのため、一番若い番号を貰っていたということは、すなわち部内で一番バスケが上手かったことを意味していた
そんな人が、県大会に出たことの無いこの柏陽高校に来た事が信じられないのだろう
江傍先輩でさえぎょっとした表情をしている
「お、お前、推薦とか無かったのか？」
長谷川先輩が引き攣った顔で質問してきた
それに俺は全く変わらない笑顔で答えた
「何校かありましたけど、学校が遠かったので断りました。一番近い柏陽高校に行くってずっと決めていたので。」
「そ、そうか」
俺の答えに、先輩方はなんとも言えないような表情をしている
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